フリーランスエンジニアになると後悔する?独立して失敗したと感じる事例10選!

フリーランスエンジニアとしてのキャリアは、自由な働き方と無限の可能性が広がる一方で、未知の挑戦に対するリスクも伴います。思い描いていた姿と現実のギャップに、成功の道は一筋縄ではいかないことに気がつく人が多いのも真実です。
そこでこの記事では、これからフリーランスのエンジニアへの転身を考えている人に向け、実際に独立したエンジニア達が「後悔した」と感じる10の事例を紹介します。
これらの事例を通じることで、フリーランスエンジニアとして踏み出す前の準備と心構えの重要性を再認識できるはずです。後悔しないキャリアを築くために、ぜひ参考にご覧ください。
フリーランスのエンジニアになって後悔したと感じる事例10選
「フリーランスのエンジニアに転身し自由に仕事ができる環境を手に入れたはずが、想像とは違う現実に直面した…」ここからは、現役のフリーランスエンジニアである筆者の経験と知人の声を元に、10のリアルな後悔事例を紹介します。
1.収入が安定しない
フリーランスエンジニアとして独立すれば仕事の自由度は格段に上がりますが、収入の不安定さを実感することが多くなります。会社員としての生活が長かった人ほど、自分自身で生計を立てることに苦労するのかもしれません。
フリーランスの収入はプロジェクトの間隔や大きさによって大きく変動し、案件が途切れた時や体調を崩して仕事ができなくなると収入は急に途絶えてしまいます。
安定した収入を得るには、常に案件を獲得できるように心がけ、他にも複数の収入源を持つなどの対策が必要です。フリーランスとして生きていくには、不安定な収入の波を乗り越える工夫と覚悟が求められます。
フリーランスとして安定したスタートを切るためには最初の準備がとても重要です。下記の記事に開業前に準備すること、開業してすぐにやるべきことをまとめているので、ぜひこちらの記事も参考にご覧ください。
2.スキル不足を痛感する
フリーランスエンジニアになることを実現したものの、案件をこなしているうちに「自分のスキルが足りないかも…」と感じる瞬間は必ず訪れます。こうした問題による後悔は、経験がどうしても不足しがちな20代~30代の若手フリーランスに特に多いです。
フリーランスは即戦力が求められるため、スキル不足は大きな壁です。手に職をつけ、自信をつけたはずが、単価の良い案件の対応ができず、結局低単価な仕事ばかり受ける羽目になることも。
こうした状況を打開するには、積極的に学習し、スキルをアップデートするしかありません。フリーランスの道を選んだからには、自己成長のための努力を怠らないようにしましょう。
3.フリーランスエンジニアが多すぎる
近年、フリーランスエンジニアの数は増加の一途をたどっています。この現象は、IT分野での自由な働き方への憧れや、技術者不足による需要の高さが背景です。
一方で、市場には「フリーランスエンジニアが多すぎる」という声もあり、一部では飽和状態にあると感じる人もいます。実際、特定の分野や技術においては競争が激しく、案件を獲得するのが難しいと嘆く人は少なくありません。
このような環境で他のフリーランスと差別化を図るためには、専門性を高めたり、ニッチな分野に目を向けたりすることが必要になります。また、スキルや経験だけでなく、コミュニケーション能力やマーケティング力を磨くことも、生き残りをかけた重要な戦略の一つです。
4.自由度が高い反面、自己管理の難しさを感じる
フリーランスとして働く自由度の高さは魅力的ですが、その裏では自己管理の難しさが待ち受けています。会社勤めでは上司や同僚がいるため、自然と働くリズムが生まれますが、フリーランスは全て自分で決めなければなりません。
自己管理は仕事のスケジュール管理や効率的なタスク管理だけではなく、健康管理や休息の取り方まで含まれます。こうした自己管理がうまくいかないと、仕事の質が低下したり、過労に陥ったりするリスクが上がります。
成功するフリーランスエンジニアは、高い自己管理能力を持ち、自分自身のルーティンを確立しているものです。毎日の生活にリズムをつくり、仕事とプライベートのバランスを上手に取りながら充実した生活を送ることが大切です。
5.会社員と比較した社会保障の低さ
フリーランスのエンジニアになると、会社員時代では当たり前だった社会保障の手厚さが失われます。特に、健康保険や年金といった基本的な社会保険への加入が自己責任となり、これらの保険料は全額自分で負担しなければなりません。
また、病気や怪我で働けなくなった時の収入補償も自分で準備しなければならないため、民間の保険加入や貯蓄など、自らリスク管理を行う必要があります。
自由度が高い反面、社会保障に関しては自己管理と自己責任が求められるため、独立前にしっかりと準備と計画をしておかないと後悔のきっかけになりかねません。
6.専門分野以外の雑務が多い
自分の専門分野以外の雑務に苦労し、大きな負担になってしまう事例はフリーランスの世界では珍しくありません。例えば、営業活動や請求書作成、税務処理などのビジネスに避けられない雑務は本来のエンジニアリング業務から多くの時間を奪います。
こうした管理業務の知識も備えておかないと、請求の遅れや税務上のミスが生じ、最悪の場合、クライアントや税務当局からの信頼を失うことになりかねません。
また、雑務に追われるあまり、新しい技術の習得やスキルアップの時間が確保できず、スキルの低下を招くケースも聞かれます。
フリーランスとして活動する中で、雑務の管理に必要以上の時間を取られ、業務の質が低下することは、フリーランスエンジニアにとって大きなリスクとなり得るでしょう。
7.新しい技術の学習やスキルアップの時間が確保できない
フリーランスエンジニアとしての生活は自由な働き方とは裏腹に、新しい技術の学習やスキルアップの時間を確保するのが難しく、停滞感を感じるという声が聞かれます。
例えば、日々の案件対応や納期管理、クライアントとのコミュニケーションに追われる日々の中では自分自身の勉強時間を見つけるのが一苦労です。忙しいプロジェクトが続き、最新の技術トレンドについていく時間が取れず、結果として市場価値の低下につながるケースがあります。
このような状況では、収入源として頼りにしていたスキルが時代遅れになり、フリーランスとしてのポジションを維持することが困難になることも。会社員として働いていた時のほうが新たな挑戦ができたことから、スキルの停滞感に後悔を感じる人もいます。
8.確定申告などの事務手続きが大変
1人で仕事をしていく上で、必ず直面する問題が確定申告などの事務作業です。どれだけ専門的な技術に長けていても、会計や税務に関する知識が乏しいと、確定申告などの事務処理は非常に複雑で時間を要する作業となり得ます。
事務処理には年間を通じての収支の記録管理や必要経費の整理、青色申告の特典をフルに活用するための条件など、多くの要素が絡み合います。
フリーランス特有の経費の計上に関しても、何が認められて何が認められないのかを理解していなければ、税金を適切に処理することが難しいです。
この確定申告の大変さは、フリーランスエンジニアが直面する大きな問題の一つであり、時には「フリーランスにならなければ良かった」と後悔まで感じるほどでしょう。
本来の業務に集中するためにも、困った時には自分1人で抱え込まず、専門家のアドバイスを求めることも必要です。
9.1人で働くことで感じる孤独感
日々の業務を進める中でチームメンバーや同僚とのコミュニケーションがないと、社会から取り残されたような孤独を感じる瞬間があります。実際にはじめるまでは中々気がつけませんが、1人で働くことの孤独感は、意外と深刻な問題となるのです。
孤独感は、モチベーションの低下や精神的なストレスに直結し、仕事の質や生産性にも悪影響を及ぼします。また、仕事上の課題や悩みを誰かと共有できないことで、問題の解決が難しくなることも。
孤独を乗り越えるためには、積極的に外部のコミュニティに参加する、SNSやオンラインミーティングで積極的に交流を図るなど、自分から行動を起こすことが解決の鍵となります。
10.営業活動の大変さ
技術者としての業務に加え、自分自身で新たなクライアントを見つけ、案件を獲得する営業活動を一人で全てこなすには圧倒的な労力と時間が必要です。どれだけスキルが高くても、案件の獲得がうまくいかず独立を後悔するフリーランスは多くいます。
特に、フリーランスとしてのキャリアをスタートしたばかりの時期には、信頼できるクライアントネットワークがないため、案件獲得のために積極的な営業活動が欠かせません。
営業活動を成功させるためには、自身の技術力を適切に市場に売り込むための営業戦略を練ること、そしてそれを実行に移すための労力を惜しまない姿勢が必要です。
後悔しないフリーランスエンジニアになるための3つの心構え!
フリーランスとしての生き方は多くの魅力がある一方で、さまざまな困難も待ち受けています。ここまでに紹介した後悔事例のように、時には予期せぬ困難や、会社員時代には経験しなかった種類のストレスに直面することもあるでしょう。
しかし、事前に正しい心構えを持っておくことで、さまざまなトラブルを乗り越え充実したフリーランスライフを送ることが可能です。ここからは、後悔しないフリーランスエンジニアになるために必要な3つの心構えを紹介します。
1.会社員との違いを理解し、イメージしておく
フリーランスの生活は会社員としての生活とどのように異なるかをしっかりと理解し、具体的にイメージすることが大切です。会社員生活では、定時に仕事を終えて家路につく日々や固定された給与、同僚とのコミュニケーションなどが当たり前でした。
しかし、これからは自ら仕事を探し、プロジェクトごとに変動する収入に適応しながら一人で全ての業務をこなさなければなりません。これは、自身の管理能力が試されることになり、仕事と私生活の境界を自分で設定する必要が出てきます。
このような変化に対応するために、会社員時代には感じられなかった自由と責任のバランスを取る心構えを持つことが、後悔しないキャリアを築く上での第一歩となります。
2.あらかじめ収入の柱を立てておく
独立したての生活では特に、収入の不安定性は避けられない課題です。なるべく安定した生活を維持するために、独立前には複数の収入源を確保しておくことがとても重要になります。
例えば、エンジニア技術ブログ記事の執筆やオンラインでのコンサルティング、教育コンテンツの開発など、自身の専門知識を活用したサイドビジネスを検討することも一つの方法です。
また、技術的なスキルだけでなく、これらの活動を通じて構築される幅広いネットワークも将来のプロジェクト獲得につながります。
事前に複数の収入の柱を確立しておくことで、フリーランスとしてのキャリアをより安定させ、経済的な不安に振り回されず仕事に集中できるようになるでしょう。
3.営業力と交渉力を習得する
安定した仕事量を獲得するためには、自らのスキルと経験を効果的にクライアントに伝え、魅力的な提案を行う能力が求められます。また、契約条件の交渉では、適正な報酬や作業範囲を明確に定めることが、後のトラブルを防ぎ双方にとって良好な関係を築くために不可欠です。
これらのスキルを磨くためには、実際に多くの営業活動に挑戦し、経験を積むことが重要になります。あわせて、セミナーやワークショップへの参加、他のフリーランスとの情報交換などを通じて、営業戦略や交渉テクニックを学ぶことも有効です。
成功するフリーランスエンジニアは、自分の技術を市場価値に変えるために、常に営業力と交渉力の向上に努めています。この2つのスキルを身につけることで、より多くのプロジェクトを獲得し、フリーランスとしてのキャリアをさらに充実させることができるでしょう。
営業活動が有利になるフリーランスエージェントの紹介
フリーランスエージェントは案件の獲得をサポートし、フリーランスとしてのキャリアを充実させるための強力な味方です。これらのエージェントを活用することで、大きな負担が掛かる営業活動の負担を軽減し、自分に合った仕事を効率的に見つけることが可能になります。
フリーランスエンジニアとして、より良い仕事環境を構築するためにも、各エージェントのサービスを積極的に利用すると良いでしょう。
1.レバテックフリーランス
レバテックフリーランスは、ITエンジニアやデザイナーなどのフリーランス専門にサービスを提供するエージェントです。
幅広い分野でのプロジェクトを扱い、エンジニアのスキルや経験に応じた案件を紹介してくれるため、自分に合った仕事を探しているフリーランスには便利なサービスとなっています。
また、レバテックフリーランスは、案件紹介だけでなく、キャリアアップを目指すエンジニアへのキャリア相談や、確定申告などの税務相談サポートも充実しています。これらのサポート体制により、フリーランスとしてのキャリアをスタートさせる方や、さらなる飛躍を目指す方にとって、頼りになる存在となっています。
2.Midworks
Midworksは、フリーランスエンジニアやクリエイター向けに、多種多様な案件を提供するエージェントです。Web開発、アプリ開発、デザインなど、ITとクリエイティブの幅広い分野でのプロジェクトが揃っています。
特に、個々のスキルやキャリアプランに合わせた案件の紹介に力を入れており、フリーランスとして理想の働き方を実現したい人に向けたサービスを展開しています。
加えて、契約から業務開始、プロジェクト完了後のフォローアップまで、一貫したサポート体制が整っている点も、Midworksを利用する大きなメリットの一つと言えるでしょう。
3.マザー
株式会社マザーは、IT系フリーランスのキャリアをサポートすることに特化した会社で、単価アップやスキルアップ、安定した仕事量の獲得を支援してくれます。
特に、これからフリーランスとしてキャリアをスタートさせようとしている人の悩みにも寄り添った会社で、「会社勤めの人間関係が嫌だ」「通勤時間が無駄」「上限が決まっている給料に満足できない」といった悩みを抱えている人にとって強力なサポートになるはずです。
フリーランスとして安定した仕事量を確保して、充実した生活を送りたいという人はぜひ一度相談をしてみると良いでしょう。